太陽熱利用システムって?種類や仕組み、メリットは?

現在、市販されている一般住宅用の太陽熱利用システムには、自然循環型の「太陽熱温水器」と強制循環型の「ソーラーシステム」があります。ソーラーシステムは、建物の屋根などで太陽熱を集め、暖房や給湯に利用するシステムのことで、太陽光発電と比べて、エネルギー効率には優れますが、汎用性に劣ります。

この記事では、ソーラーシステムの種類や仕組み、導入するメリット・デメリットを紹介します。

ソーラーシステムで、太陽熱エネルギーを有効活用

太陽熱エネルギーを利用したシステムを「太陽熱利用システム」と呼び、ソーラーシステムとは、熱エネルギーを効率的に循環・媒介するシステムを用いて運用する太陽熱利用システムのことです。屋根に設置した集熱器で熱を集め、給湯や暖房などに利用します。

ソーラーシステムは「液体式」と「空気式」に分けられます。

①液体式ソーラーシステム

液体式ソーラーシステムは、集熱器と蓄熱槽から構成されています。集熱器で集めた太陽熱で、高温に達した不凍液等の熱媒を循環させ、蓄熱槽内の水を温めてお湯にします。太陽の熱で水(不凍液)を温めるソーラーシステムです。

液体式ソーラーシステムの特徴は、集熱器と蓄熱槽が分かれているため、後述する空気式ソーラーシステムと比べて屋根の面積を大きくとらないことと、屋根への負担が少ないことです。屋根の面積を大きくとらないため、太陽光パネルとの併設も可能です。

②空気式ソーラーシステム

空気式ソーラーシステムは、集熱器とハンドリングボックスなどの送風機ユニットから構成されています。屋根に取り付けた集熱器が空気を温め、温まった空気が屋根裏部に設置した送風機ユニットで床下に送られ、床下の蓄熱材(コンクリート)に蓄熱されて室内に回して、直接暖房します。蓄熱槽内の水を熱交換器により温めてお湯にすることもできます。太陽の熱で空気を温めるソーラーシステムです。

空気式ソーラーシステムには床下から温風が出てくるタイプもあり、冬のヒートショック予防にもつながるため健康的な暖房設備となっています。一方で、液体式ソーラーシステムと比べると、屋根に集熱器だけでなく送風機ユニットを設置するため、屋根への負担は大きくなります。

太陽光発電との違い

ソーラーシステムと太陽光発電は、太陽が発するエネルギーを利用する点や、エネルギーを集めるためのパネルを屋根などに設置するという点が共通しています。これらの大きな違いは、利用用途とエネルギー効率です。また、導入コストも異なります。以下、ソーラーシステムのメリット・デメリットを、太陽光発電と比較しながら紹介します。

ソーラーシステムのメリット

太陽光発電に比べてエネルギー効率が優れている

資源エネルギー庁のデータによれば、エネルギー効率はソーラーシステムが40~60%であることに対して、太陽光発電は7~18%です。エネルギー効率はソーラーシステムの方が優れています。変換効率が優れていると、屋根の面積当たりの供給エネルギーが多くなるため、限られた屋根の面積でも多くのエネルギーを得ることができます。

太陽光発電に比べて設置費用が安い

住宅用の標準的な設置価格を比較すると、ソーラーシステムは太陽光発電の半分以下の価格で設置できるといわれています。また、屋根の上に設置するパネルも狭い範囲で済むので、屋根の狭い住宅にも対応できます。

光熱費が削減できる

ソーラーシステムはエネルギーを熱として使用するため、給湯や冷暖房などに活用できます。光熱費の削減は太陽光発電と共通するメリットになりますが、先述のとおりソーラーシステムは太陽光発電と比べてエネルギー効率が高いため、より効率的にガス代の削減が可能になります。

ソーラーシステムのデメリット

太陽光発電に比べて用途が限られる

ソーラーシステムは集熱器で集めた太陽光を熱エネルギーとして利用するシステムのため、利用できるのが熱エネルギーを必要とする給湯や暖房に限定されます。太陽光発電のように売電をすることもできません。反対に太陽光発電の場合は給湯や暖房に限らず、様々な電気製品に利用でき、売電も可能です。

天候に左右される

ソーラーシステムは太陽光を熱エネルギーとして利用するため、太陽光発電と同様に、曇天・雨天時には発電効率が低下するというデメリットを持ちます。

まとめ

ソーラーシステムは、太陽光発電と比較すると導入コストが抑えられるほか、屋根の上に設置するパネルも狭い範囲で済むため、屋根の狭い住宅にも対応できます。また、エネルギー効率が太陽光発電に比べて優れているという長所を持ちます。

ソーラーシステムは太陽光発電よりも用途の幅は広くありませんが、コストや設置環境の面では導入しやすく、より効率的にエネルギーを創出できる設備です。

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